知らない中学校から下校しているようだ。
私の他に二人の友達と、一人分の少しよそよそしい気配が一緒にい
高架下の駐輪場のような場所に来ると、そこに停めてあったはずの
この夢の中の私の自転車はこれまでもしばしばなくなってきたらし
友達の内の一人が「ちょっと飲み物買ってくるね」と言い、すぐそ
その友達の姿が見えなくなった後、もう一人の友達が突然「変なこ
「怖ーい」と適当な相槌を打つと、友人は声を潜めて「実は今朝そ
思わず聞き返そうとした時、先程コンビニに向かった方の友達がた
半信半疑で見に行ってみると本当にない。見知らぬ老舗ケーキ店に
少しずれた世界に来てしまったようだ。
100
どこかの山奥の道路で、黒い鉄砲水がなぜか下から這い上がるよう
山の下にある町は既に飲み込まれてしまったようだ。
山奥は町から避難してきた人で溢れていた。
鉄砲水は意志を持っているように見え、人間を積極的に飲み込んで
私を含む数十人の人間は山頂まで逃げてきたが、すぐ足元まで黒い
周りの人が次々と飲み込まれて消えていく。
男が枯れた草地を全力疾走している。
この男は人間の唯一の生き残りであるようだ。
メスのライオンの生首の目や口から馬の脚が生えたような、謎の生
突然場面が「火の鳥」のような抽象的な空間に変わり、命の神が男
男は「いらねぇんだよ」と半笑いで叫ぶと走り続け、壊れたように
枯れた草地は最初に見た山の成れの果てであったようだ。
少しだけ山の形が残っており、男はフラフラになりながらそこを登
長い月日が経ったようで、男は髭も髪もぼうぼうに伸び、なぜか頭
木の枝には、「No Man's Sky」の赤いアトラスインターフェースによく似た真っ赤な木の
いつの日か男が倒れればこの木の実が枯れた大地に落ち、この世界
命の神は男が死ぬ時を待っているのだろう。
男は命の神に呪われた自覚を持っており、意地でも倒れまいと一人
男が枯れた木陰に座って休もうとすると、突然現れたカーテンにく
男は彩度の低い空間にいる。
やたらと広い食卓のようなテーブルがあり、男の他に黒いフードを
レースのカーテンがリバーブのかかった囁き声で何かを男に話して
彼らが命の神の分身であるようだ。
099
猫がすき焼きの肉を一枚咥えて部屋に駆け込んで来た。
リビングから盗んで来たようだ。
私はそれを取り上げ、キッチンへ捨てに行こうとする。
リビングで父親がソファの右端に座り、テレビで録画した鉄道の番
肉を見て「何だそれ」と聞くので「なんか肉、レンくん(猫)が持
私は洗面所へ行き、言われた通り肉を水で洗う。
すると肉は擦り切れたタオルになった。
リビングへ戻り、父親に「タオルになっちゃったよ」と伝える。
すると父親は突然真っ二つに裂け、右半身をソファの右端に残し、
私はその間に座った。
「このソファ座るの久しぶり」と言うと、半分になった父親が両隣
098
東京に電波を発する奇妙な爆弾が落ちた。ベランダの方の空が紫色
私の家は東京から少し離れているため、光が見えてから電波が到達
私はとりあえずテーブルの下に入った。
家族によく似た気配がベランダの扉に張り付くようにして外を見て
ー
なんでもできる魔法書を手に入れた。
私はそれを使い、なぜか視界に入る人間を全員撃ち殺していた。
家族も全員撃ってしまい、もう平穏な日常は永遠に戻ってこないの
気を紛らわせようと和室の窓から飛び出し、そのまま空を飛んでみた。
気がつくと町は、手描きのデタラメなマップになっていた。夢の中
近所の小さな公園の奥に観覧車や噴水の絵が描いてある。
「観覧車なんてあったっけ?」「公園の奥にはあるんだよ」と自分
家族や日常を破壊してしまったことを改めて悲しく思う。
097
霧の深い川辺にいる。
多摩川に似ており、逆さまになった丸子橋のような橋が少し遠くに
大きな川の真ん中を、死んだ裸の人間がゆっくりと流れていく。水
カラスが何度か死体の背中をくちばしでつつくと突然プスッと破裂
カラスは逃げていった。私は死体を見るのをやめた。
背後の土手を見上げると、足元だけしかない人間の銅像のような物
ふくらはぎ辺りから上が破壊されている。
左を見ると少し離れた所にもうひとつ似たようなものがある。
土手を登ると道路を挟んだ向こう側に、木が大量に植えられて中の
道路沿いに足元だけの銅像が建ち並んでいる。
公園の敷地の一番右端の方に入り口らしき空間がある。私は興味本
公園の中は閉塞感が強い。
道幅は1メートル程度しかなく、向かっ
少し入り口から遠ざかるともう暗すぎて足元も見えない。
いつの間にか手に持っていたiPadのライトで足元を照らして進
道路沿いの銅像の足の間に母方の幼いいとこが座っていた。
いとこは公園を迷路だと思っており、私と一緒に探検したいと言う
私はいとこにiPadを貸した。
ライトを使って歩く事を想定して渡したのだが、いとこはライトを
入り口から少し進んだところで、右のフェンスの向こう側から私た
生首は地面についたその瞬間に、麻袋に綿を詰めたデコイに変化す
いとこはiPadの画面を見ているため生首を投げられている事に
私はいとこが生首に気付いてしまわないかとハラハラしており、い
いとこが転ばないように先の地面に気を配りながら、いとこの後ろ
096
学校のような知らない場所にいる。
何かに追いかけられているようだ。捕まれば無事では済まないだろ
私はこれに捕まって学校から出られなくなるというのを何度も繰り
この建物はやたらと階段が多い。私は手すりを滑り降り、追いかけ
最終的に私は、廊下の突き当たりにあった中立トイレという謎の施
赤い女子トイレのマークがついた個室と、紫色の
窓が無く全体的に薄暗い。いつもこの地点で捕まっていたという事
無意識に女子マークの個室に隠れようとするが、よく見るとjマー
小窓を通り抜けると隣の男子トイレに出てきてしまった。しかし奥
私はその窓からどうにか外へ脱出した。
普通に校門から下校しようとしている。
やはり見た事のない学校だったが、私が小学一年生の頃の担任の先
私は隣にいた親しげな見知らぬ気配と話しており、先生に挨拶をし
しばらく歩いてから、先生が私を大声で呼ぶのが聞こえた。
挨拶をしなかったせいかと思い、慌てて走って先生のもとへ戻る。
先生は「最近大丈夫?」と聞いてきた。一頻り私を心配したのち、
それを断りお礼と挨拶をして、親しげな気配のもとへ戻る。
またお金?と聞かれたので今回は受け取らなかったという事を自慢
脱力した誰かのシルエットが空中に吊られている。
景色が黄昏時のように暗くなっているのに対して、空はとても明る
「ウlクlラlイlナカラーだ!」と言うと親しげな気配は「何そ
私はここが夢だとは気付いていなかったが、現実とは違う世界であ
「こういう色の国旗の国があるんだよ」「多分そのうち習うよ」と
095
高さや幅がバラバラな大量のコインロッカーが迷路のように配置さ
二体のゲームキャラが混ざり合った操作性の悪いキャラクターを二
操作キャラクターは異様に背が高く、黒く真っ直ぐな長髪と真っ黒
コインロッカーの合間にぽつりと置いてあるベンチに座る事で進行
このゲームでは、ゾンビが出る直前になるとどこからともなく誰か
それを聞いたらベンチに向かい、座る用意をして敵を待つのが攻略
ゾンビが視界内にいる状態でベンチに座ってセーブし、そのデータ
このゲームではキャラクターが攻撃を受けるとプレイヤーにも被害
その為、正攻法で挑もうという気にはなれなかった。
私ともう一人のプレイヤーは裏技を知っていたので、ゲーム開始早
しかし、おしゃれな八尺様の合体元となった二体のキャラクターが
もう一人のプレイヤーはそれを知るや否や「や、ちょっと自分まだ
片方のプレイヤーが離脱してしまった場合、もう片方は死ぬかクリ
プレイヤーの片方が離脱した為おしゃれな八尺様は左半身のコント
元々
私が操作をしている間、離脱したプレイヤーはオタクっぽい話し方
行き止まりに当たれば「あ、
ゲーム内でキャラクターが死んでしまえばプレイヤーも死ぬ。離脱
反抗的な気持ちを抱くのが面倒で、じゃあもう死ぬかと思いコント
するとおしゃれな八尺様は勝手に行動し始めた。
体こそ動かせないものの念動力を自在に操り、コインロッカーを倒
離脱したプレイヤーと私は呆気に取られてその様子を見ていた。
「強っ」と思わず呟くと、離脱したプレイヤーは「俺ら存在意義ゼ
私は彼に言いたい事が色
その後はただただおしゃれな八尺様がゾンビを殲滅する様子を黙っ