夢日記

自分用

115

見知らぬアパートのエレベーターに乗ろうとしていると、扉を閉める寸前になって突然、よれたシャツを着たやつれた人々が無言で担架を運び入れてきた。

担架の上には損壊した私の死体があった。顔面がいわゆる蓮コラようになっている。

人々は死体を担架ごとエレベーター内に放置して出て行った。

私は扉を閉め、死体と一緒に六階へ上がった。


エレベーターを出ると大学病院の待合室のような場所だった。

友人がエレベーターに乗ろうとしていたが、私を見るとひどく驚いた顔をして硬直し、そのまま背景に溶け込むようにして消滅してしまった。

避けられたかと思い悲しくなったものの、閉まったエレベーターの扉に映った自分の顔が死体と同じ状態だったのでなんだ、怖かっただけかと安堵した。

114

川の上に掛けられた白い橋のような道を歩いている。日差しが異様に眩しいせいで足元が輝いて見える。

橋が眩しすぎるので川の方に目をやりながら歩いていると、下に5〜6人ほどの人々が集まっているのが見えた。

死体が流れ着いたらしい。

私は橋の上からそれを見物することにした。


死体は流れ着いたその時は等身大の黒い袋に入れられていたが、既に人々がそれを開けた後であるようだ。

黒い袋の中には死体の他に、ビニール袋に入れられたお札がたくさん入っていた。

人々の間では、警察が来る前にお札を持って行って良いものかと議論が交わされている。

人々の内の一人が「もう袋開けちゃったんだから何やっても良いでしょ」と言うと、他の人々は反対したり悩む素振りを見せながらも、遠回しにその発言者に同意しようとし始めた。



見知らぬ住宅街を歩いている。

既に日が落ちかかって辺りは暗く青っぽいが、大通りに面する一つの細道だけはまだ綺麗なオレンジ色をしており非常に明るい。

きっと障害物を極力減らして一直線に西日を通すようなつくりになっているのだろうと考えた。

113

見る夢の内容を選べる狭い廊下のような場所にいた。

半分明晰夢のような状態だった。

両側の壁の上の方には一直線の窓が設置されており、照明は無いが光が良く入っている。

ドアがいくつもあり、廊下の奥の方の空間には私の部屋の天井にある常夜灯の光の色が見えるような気がする。

あれを意識しすぎると目が覚めてしまうだろうと直感的に感じ、そちらを極力見ないようにして廊下を進んで行った。


ドアの内の一つに、夢遊病の人が安心して夢を見るための領域?があった。

私は夢遊病ではないがその場所に興味を持ち、夢の中で夢遊病になりたいと思った。




気が付くと私はその部屋の中にいた。ここから先はほとんど明晰夢ではない。

部屋は妙に横幅が狭い。家具は何も無く、明かりの点いていないシンプルな照明と簡単なつくりのブランコが二つ、天井からぶら下がっていた。

入って左側の壁一面が無く開いている。

この部屋はかなり高層にあるようで、とても見晴らしが良い。




何となくブランコを漕いでいると、いつの間にかもう片方のブランコに様々な上着を重ね着した妙な格好の透明人間がいた。

衣類だけが見えている。



透明人間にとってここは明晰夢であるようだ。

私が透明人間に気を取られている間にブランコの持ち手の縄を、小さなマイクラのブロックで構成されたものに置き換えていた。

ブロックに置き換えられた縄は当然動かなくなり、ブランコは妙な高さと妙な角度で突然静止した。


眼下に広がっていた建物群もマイクラの建築に置き換わっており、加えてなぜか水没している。

水の上にはやはりマイクラのブロックで作られた大きな帆船が浮いていた。


私はこの光景をスマホでメモしておきたいと考え、それから突然ここが夢である事を思い出した。今スマホを探そうとすれば目が覚めてしまうだろう。

透明人間はブランコから船の方へ飛び降りていった。私もそれに続いて飛び降りる。

112

廃ビルの一室に置かれた机を、見知らぬ中年の男女とスーツ姿の男と一緒に囲んで座っている。

見知らぬ男女は私の両親であるようだ。

一つ向こうの部屋には、椅子に縛り付けられた金髪の若い女性が見える。気絶しているのか微動だにしない。

金髪の女性は私の姉らしい。


スーツ姿の男は私たちに「サービス」の説明をしている。

聞いているとどうやら働かずに遊び歩いている姉にストレスを募らせた偽の両親が、「特定の人に暴力を振るって殺害するフェイク動画」を制作するサービスを利用したらしい。

姉を差し出してもらったのは3Dスキャンの為だった、スキャンは終わったからもう帰宅させてもよい、というような事をスーツが説明している。

偽の両親は真面目に話を聞いているが、私はこれらを不可解に思いほとんど疑っている。



スーツは「彼女は服用させた薬の関係でしばらく目を覚まさないので、その間は彼女を隔離していただいて、そこでこの薬品を専用器具で炙っていただいて」と忙しなく喋ると、白い粘土のようなものが詰まった袋を机に置いた。

「すると発煙しますので、その煙で部屋を満たしていただいて そうすれば意識の回復、その後の記憶処理等が飛躍的に簡単になりますので」

スーツは頻出する「ので」「いただいて」の度に喋りを減速させ、どうぞの形で右手の平を上に向ける。

私はなぜかその言動に内心ひどく苛立っている。



スーツは粘土を開封し、炙る様子を実演した。

姉のいる一つ向こうの部屋にはたちまち煙が充満し、スーツはその部屋の扉を閉めた。

あれでは姉は息ができなくなるのではないだろうか、と考えると瞬く間に「粘土が開封されてしまったが、保存するための袋などが無い」「本当にまだ彼女は生きているのか」「フェイクとはいえ娘のスナッフフィルムを欲するこの偽の両親は危険ではないか」等と様々な違和感や疑問が浮かんでくる。




話を切り出すべきか、どう切り出そうか迷っていると、突然背後に父方の祖母が現れた。

「こっそり、こっそり」と口に出しながら忍び足で近づいて来ている。

祖母は刃先の鋭い金色のハサミを持っている。

私に気付かれた事を悟ったのか祖母はそのハサミを逆手に持って振り上げた。

私が刺されるのかと思いきや、祖母はそれを祖母自身の胸に突き立てた。

思わず「何してんの!?」と叫び祖母に飛び付く。


服の胸元に血が滲んでいるが、その量は思ったよりも遥かに少なかった。

祖母は「痛いじゃないのよ〜!」と自身の頭を軽くはたき、「私ったら不器用でだめねぇ」とやたらと楽しげに笑っている。

机の方から「えー、ドッキリ大成功。」と平坦な調子の父親の声が聞こえた。

見ると先ほどまでの偽の両親ではなく、本当の私の両親が机の向こう側に並んで立っている。スーツはいつの間にか居なくなっていた

母親は関心が無さそうな無表情をしていたが、私と目が合うとよかったね、といったふうに首を傾げて笑顔を作った。

父親に「どこからどこまでがドッキリなの?」と聞くと父親は「半分」とだけ言った。

111

「じくうのあとち」という場所の観光をしていた。

大昔にポケモンディアルガパルキアがいた場所らしい。

二体は争いをし、ディアルガは死んでしまった。

それ以来この世界の時間はアルセウスが管理している。

 

じくうのあとちにはディアルガの像が建っている。

その像を空中に立って眺めている人がいた。その人はパルキアの分身であるようだ。




詳細は忘れてしまったが、私はパルキアの分身にくうかんのじいん」という場所にワープで連れて行ってもらった。

私は幼い子どもになっている。

他にも数人連れて来られた人たちがいたが、その全員がじくうのあとちにいた時よりも若返っている。

ディアルガが死んだ時点であなたたちの時間は止まっており、アルセウスは時の幻を見せているに過ぎない、とパルキアの分身が脳内に文字で語りかけてきた。

 

寺院の壁や床は全て真っ白な石材で作られており、フロア内には何も置かれていない。

かなり広く、見渡していると遠近感がおかしくなる。

私は、部屋の四隅の壁に木製の仏壇のようなものが埋め込まれている事に気付き、「パルキアあれ何〜?」となぜかやたらとフレンドリーに聞いた。

パルキアの分身はそちらを見やり、それからこちらを一瞥すると無言で仏壇?の方へ歩き始めた。

私の問いに答えてくれるようだ。

110

私は小学生程度の年齢の架空の兄になって絵画教室のような場所で授業をさぼり、架空の弟と組んで悪さをしていた。

ある日私たちのいたずらが教室付近を撮影している防犯カメラに映り込んでしまい、先生に見つかった。

先生は仏頂面でがたいの良い無口な男性だ。

当然怒られるかと思ったが、先生は教室の外の寂れた駐車場の端に私たちを連れてきた。



先生は、そこに埋まっていた鉄の台のようなものに両手をかけると、怪力でそれを地面から引っこ抜いた。

大きな鉄の箱のようなものだ。

それを開けると中身は軽自動車のような内装で、座席だけが四つあり、運転席にあたる席に私たちの姉?がぐったりと座っていた。

とうの昔に死んでいるらしいが、外見上目立った異常は無くただ血の気が無いのみで、精巧な人形と見紛うほどの美しい遺体だった。


しかし私たちがそれを視認して数秒後、姉の遺体は突如弾け飛んだ

姉の血飛沫や肉片は青と黄色のペンキのような物質になってそばの壁や車に飛び散り、計算されたような綺麗な模様を描いた。


どうやら鉄の箱は自身とその血縁者を代償に差し出して願いを叶えるもしもボックスのようなものらしい。

私たちは姉により代償として差し出されたようだ。姉の遺体を目の当たりにした途端に氷の彫像のような体になってしまった。

不自由なく動けはするものの、今後日常的に氷を補充し続けなければ溶けて消えてしまう。




代償とされた私たちは本来の私たちの存在と分離し、実質的に身寄りがなくなってしまった。

先生はそんな私たちをどこかへ連れていってくれるようだ。

先生に言われる通りに先生の車に乗る。

着いた場所は古い一軒家だった。

父方の祖母の家だと認識していたが実際は違う。


私たちは急な階段を二階へ駆け上がり、カーペットの敷かれた床に寝転んだ。

先生は先程とは別人の、眼鏡をかけた厳しそうな若い女性に変わっていたが、私たちは気にせずに浮かれたまま「ここに住んでいいの?」「先生ありがとう!」と無邪気に転げ回ってはしゃいでいた。

先生は「どういたしまして」とあやすように言いつつ深刻そうな顔をしていた。

それから先生は、私たちの状況を説明する為のVHSテープを持ってきた。

この状況に関連するVHSがあるということは、人が鉄のもしもボックスの代償となる事はかなり昔から複数回発生しているのか、等と考えている内に、著しく低下していた精神年齢が元に戻り始めた。


先生は神妙な顔でビデオデッキを操作した。

しかし再生が始まるとそれはPoppy PlaytimeのThe Most Incredible DollのVHSである。

厳しそうに見えた先生は突如崩れ落ちるようにして顔を覆い、この失敗をひどく恥じた。

先生は極端な完璧主義者であったようだ。

私は子どもらしく話題を逸らそうと思い、「Poppy Playtimeだ!大好き!」「こわいけど面白いんだよ」等と弟に熱心に語りかけ、映像を食い入るように見た。

先生はそれにつられてくれたのか、「そう?好きなのね」と少し穏やかな表情を見せた。




「死んだ方がいい?」と突如女性の声が聞こえた。

「え?」と聞き返すと「私、死んだ方がいい?」と再度聞かれた。あっけらかんとしていて、且つこちらを気遣うような落ち着いた声色だ

見ると今いる部屋の近くに他の部屋に続く木製の質素な扉があり、その扉のテクスチャを貫通するように何かがこちらへ突き出ている

ごく一部しか見えなかったが私はそれを、レゴやカラフルな布でできた二メートルほどの大きさの鳥居だと理解し、加えてそれが父方の祖母である事も理解した。


「だめ、やめて?」とそちらに呼び掛けるがこちらの部屋では未だにVHSの再生が大音量で続けられており、私の声は届かなかったようだ。

私は慌てて隣の部屋へ駆け込んだ。



隣の部屋は無音だった。

そこは会議室のような白い部屋で、入って右側の壁一面がガラス張りになっており、その前に弧を描くように湾曲した白い細長い机があった。

机に沿って並べられたオフィスチェアに、私の父親、叔父、叔母の三人、つまり祖母の息子娘たちが揃って座っており、何かを話し合っていた。

祖母はその後ろで立ち尽くしている。


話の内容を聞こうとしたが、私が会議室に入ってきた時点で大人たちは話し合いを中断した。

父親が何を考えているのか分からない顔でこちらを見、仕方なさげに笑った。

叔父と叔母が心の内を読みにくい表情(血筋だろうか)で「戻って弟くんと遊んどいで」「ここは鍵をかけるから」と穏やかに私をこの場から閉め出そうとしている。


私はひとまず時間を稼ごうと思い、くねくねとした態度で照れ笑い?をしつつライトに抵抗した。

私の氷の体は時間が経って随分小さくなっていた。本格的な抵抗の姿勢を見せて大人を怒らせては、容易くつまみ出されることになるだろう。

大人たちは仕方なさげに笑いながら、私に口頭や身振り手振りで部屋からの退出を促し続ける。



ふと祖母が一人で何かを話している事に気付いた。

「怖いのよ、外なんか出られない」「あの自販機のとこ見てよ、黒い男の人がいるでしょ?」と窓辺に恐る恐る近付く。

それから突然顔を覆ってよろよろと窓から離れ、「見られた!こんな顔見られてどうしようもないわ 私ったらなんでしょうね、もう」といつもの調子で、しかし誰にともなく喋っている。

様子がおかしいのは一目瞭然だった。

後ろにいた父親を見上げると、父親はようやく口を開き「少し怪我をしてね ずっと通っていたプール教室に行けなくなってしまって、自信を無くしてしまったみたいです」と小声で穏やかに私に説明してくれた

私が見知らぬ別人であるため口下手な父親は緊張しており、他人行儀である。

祖母が通っているのは気功教室だ。


私は父親に相槌を打ち、その情報を踏まえて祖母と改めて向き合おうと振り返った。

しかしその頃には祖母はずいぶん遠く、この部屋の出口付近まで移動していた。

父親が「こら、どこに行くんですか」と少し声を張って呼び掛ける

私が祖母の方へ駆け寄ると、祖母は私に耳打ちするように「今なら行ける気がしたのよ、克服できるかも」「〇〇ちゃん(私)のおかげなのよ だから着いてきてくれる?」と言い、既にドアノブに手をかけている。

祖母だけがなぜか私を私自身として認識している。

大人たちは危ないからやめなさいと言うだろう。

引き止められれば従わざるを得ないのだ。私は引き止められる前に飛び出してしまおうと咄嗟に考え、「いいね!行こう」と返事をし、扉が開くと同時にすり抜けるようにして外へ出た。




会議室は二階にあったはずだが、扉の向こうは地上だった。見た事のない郊外の住宅地のような景色が広がっている。

夢の中ではここが祖母の家周辺ということになっていた。


祖母はハキハキと歩きながら、等間隔で設置された複数の自販機を注視している。

私は祖母と手を繋いでついて行っていたが、氷の体なので祖母の体温で体がだんだんと溶けて小さくなり、祖母に手が届かなくなった

もう膝下程度の背丈しかない。

しばらく来た所で私は「おばあちゃん、私今氷でできてるから、一旦帰って氷を補充しなきゃいけないかも」と祖母に伝えた。すると祖母は「えっ、そうなの!ごめんね」「でも、今帰ったら捕まっちゃうかしら?」とおろおろした様子だ。

「氷を補充しないとどうなるの?」と聞かれ、消えて無くなると答えかけたが、それでは祖母に帰宅を余儀なくさせてしまう。

私は「わかんない 具合悪くなったりするのかな?なった事ないけど」と曖昧な返事をした。

「今は大丈夫?」と聞かれ「うん」と答えると、祖母は「じゃあ、あの坂の上の自販機まで行きたいの 一緒に来てくれる?」と、百メートルほど先に見える赤い自販機を指さした。

おそらくその距離の往復をすると私は家に帰るまで保たないような気がする。しかし私はそれを知らない事にして「うん!」と勢いよく返事をした。



すると祖母は突如猛然と走り出した。

私の返事の勢いの良さに触発されたのだろうか。

もしくは私が溶けきる前に帰らなければという焦りからの行動なのかもしれないが、それならば肝心の私を地面に置き忘れている。

私は慌てて祖母の後をついて全力で走る。

祖母は異様なまでに速かった。

私の体が極端に小さくなっていたせいもあるだろうが、走れど走れど祖母に追いつく事ができない。

必死に走りすぎて体がどんどん溶けている。しかしここで諦めては祖母を見失ってしまうような気がしてならない。

私は祖母から目を離さないようにしながらひたすら追いかけた。


祖母は目的の自販機の前で立ち止まった。

私もかなり遅れてどうにかそこに辿り着く。祖母は憑き物が落ちたような爽やかな顔をしていた。

「付き合わせてごめんなさいね」「でもこれで全部済んだから」と息切れ一つしていない様子で朗らかに話しかけてくる。

それを見て安心すると同時に「ターボばあちゃん」の話を思い出して段々と面白くなってくる。

「大変、こんなにちっちゃくなっちゃった」「急いで帰らなきゃ」と祖母は手のひら程度の背丈になった私を拾い上げた。

帰りは運んでくれるようだ。祖母の疾走感を体験する事ができる。

109

どこかの屋上にいる。

私はフェンスに両手を掛けて下を覗き込んでいる。眼下遥か遠くに、テクスチャの抜け落ちたような不自然に真っ白な床が見える。

私はそこへ飛び降りようとしているようだ。

なぜ死のうとしているのかがよく分からなかったが、あまり考えすぎると落ちるのが怖くなるだろうと思い、鉄棒で前回りをするようにして半ば投げやりに下へ落ちた。


視点が、落ちている私を捉えた三人称視点へ切り替わる。

「パプリカ」のワンシーンのように、私は突如上向きに人形の山の中へ落下した。

視点の上下が反転する。

どうやらここは友人が昔使っていた部屋の、ぬいぐるみ箱の中である。

私は友人の家にワープしたようだ。



ぬいぐるみの山から脱出すると、友人の猫が廊下の方からこちらを見ている。

友人の居所を聞くとリビングに向かったのでついていった。


リビングに友人が倒れている。ぎょっとしたが、私が何かアクションを起こす前に友人は寝返りをうった。

そういえばリビングの床で昼寝をする人だった、と思い出して安堵し、少し面白おかしく思う。


友人の猫はベランダの側のソファの背もたれに飛び乗った。

寝ている友人の横を忍び足ですり抜け、猫を撫でられないかと手を伸ばす。

すると、突然何かが破裂したような爆音と共にベランダに自分が落ちてきた。

そういえば飛び降りたんだったとそこで初めて思い出す。途端に体が半透明になった。



友人の猫を触る事ができない。

その事をひどく寂しく思う。

なぜ理由も分からないのに飛び降りてしまったんだろうと後悔していると、後ろで友人が起き上がる気配がした。

友人は半透明になっている私を見ると、半分寝ながら私の肘の辺りを適当に掴み、さも当然のように現世へ引っ張り戻した。

私がもう透けていないか確認している間に、既に友人は二度寝を始めている。