この夢の中の私は10歳程度の男の子であり、私ではなかった。
家族構成も家族の顔ぶれもまるで違う。
特に印象的なのは姉だった。
姉は綺麗な人で大人しく、いつもにこにこしている。しかし、過去
姉は自分の事を、幼い頃の弟(つまり私)だと思い込んでいた。姉
しかし私を含めた家族全員が、それを治療しようとはせず、人形の
私たちは大きな日本家屋に暮らしているようだった。
仄暗く広い和室の真ん中にアンティークな揺り椅子だけがぽつんと
姉はほとんどそこから動かず、私たち家族は和室に通って半ば介護
この和室は私たちの生活する部屋から隔離されているようだ。
和室で姉以外の家族の誰かと出会う事があったが、家族間の交流は
私たちはお互いに無関心で、常に姉一人だけを見ていた。
ある日、私はタンクトップにハーフパンツという至極ラフな姿で和
一方姉はピアノの発表会で着るような、なめらかな生地の黒いワン
DSの充電が切れそうだ。
私が充電器の所へ行こうと起き上がると、姉が声をかけてきた。
「どうしたの?」と聞くと、姉はにこやかな表情のまま「お姉ちゃ
ちょうど私が5歳の頃に、姉の幼なじみであったアツシ君という男
姉は、自分の事を「幼い頃の私」であると思い込んだまま、過去の
そんな事をしては、私の大好きな姉が捕まってしまう。このまま「
私は、穏やかに話し続ける姉を放ってコンセントのある部屋の隅へ
そして姉に飛び掛かると、わざと他殺だと分かるように後ろから念