夢日記

自分用

062

文明が崩壊しつつあるようだ。
私は野戦病院のような雰囲気の食品店にて、住み込みで働く事になった。
周りは私と同年代らしき学生や若者ばかりだ。数百人はいそうだ。

その食品店は、とても大きな体育館の中に近所のスーパーの設備を乱雑に移したような感じだった。
天井が異様に高く、また建物が広すぎるのかあからさまにスペースが余っている。
私達はあのスペースに雑魚寝をして暮らすようだ。まるで避難所のようだ。
照明はついておらず、窓もほとんど塞がれており、僅かな自然光だけが頼りだった。


私はレジに回された。
大量の駄菓子を買っていくお客さんがいた。小さな商品たちのバーコードを作業的にスキャンしていたが、そのお客さんが過ぎた後になってエラーが出ている事に気付いた。
かなり大量の商品を正常にスキャンできずに無料で渡してしまったのではないかと、ひどく不安になった。

その夜、私はミスの不安から荷物を持って逃げ出した。外に出ると、環境に不満を持ったらしき人たちが他にも数十人単位で食品店を抜け出していた。
こうも大人数だと、悪い事をしているという意識が薄れてしまう。
私は堂々と昔の同級生と落ち合い、流れで一緒に住処や仕事を探す事になった。



同級生は「メヌちゃんちに泊めてもらおう」と言い出した。同級生はいかにも「メヌちゃん」が私たちの共通の友人であるように言うが、私はそんな子のことは知らない。
同級生は、「メヌちゃんち」は大家族なので一人や二人増えても大丈夫なのだと言い張る。
そんなはずはないと思いつつも、私は流されるままに同級生についていく。

トタン板でできたバラック小屋の立ち並ぶ住宅街のような場所に来た。
街灯などもなく、灯りのついていない小さな提灯がいくつか雑然とぶら下げられているのみだ。
同級生はそこから更に脇道へ入った。

トタン板のトンネルのような場所で、同級生は壁の一部に手を掛けると突然力尽くで剥がし始めた。
「それ大丈夫なの!?」と慌てて止めようとするが、同級生は「大丈夫大丈夫!いつもこうやって入ってたじゃん」と言いながらとうとう壁を剥がした。
しかしその下にもまたトタン板の壁がある。三枚ほど剥がしてようやく壁の向こう側へ続く穴が開いた。

同級生がこんな事をするからわざわざ壁を厚くしているのではないかと思った。
こんな侵入の仕方をして泊めてくださいだなんて言える訳がない!
同級生はあまりにも図々しすぎると思った。
壁の隙間に体を押し込もうとしている同級生に「ごめん、帰るね」と聞こえるか聞こえないか程度の声を掛け、逃げるようにしてその場を後にした。