ロシア民謡のカリンカという曲の和訳として白い背景に無機質な文
詳細には覚えていないが「ご主人様に見つかったらどうしましょう
閑静で高級そうな住宅街に、先程の文章に出てきた「新入りのメイ
新入りのメイドが着ているメイド服はレースやフリルの無い現実的
さらに新入りのメイドはなぜか子犬の死骸を大事そうに抱えており
新入りのメイドはとにかく仕えていた家から離れようと、焦りなが
住宅街の地形は緩やかな坂になっており、時折白いコンクリートの
全ての建物の電気が消えており、住宅街は黒い半透明なレイヤーを
夢でよく見る独特な座席のある電車に乗っている。少しずれた世界
車両の中の座席は大きさがまちまちである。私は扉のすぐ横にあっ
しばらくすると近くの座席に誰かが座った気配がした。
薄目を開けて見ると、二つ隣の席、やたらと枝分かれした手すりの
私がいる事には気付いている様子がない。少しずれた世界に着いた
この世界では母親の様子がおかしく、父親が単身赴任中で家におら
現実の我が家よりかなり荒んで暗い印象だ。
私の何もしていなさにもかなり腹が立ったが、弟が稼ぐためにスポ
私はこの状況を改善する為にこの世界に移動してきたようだ。
リビングは全てのカーテンが閉められている。
食卓に突っ伏して寝ている母親と、ソファーにうつ伏せに寝転んで
母親は現実より相当窶れて見る影も無くなっており、髪も伸ばしっ
現実の弟は高校から本格的にスポーツを始めて急激にがた
現実で飼っている亀はおらず、猫も一匹もいなかった。
家の中には汚れた食器が散乱していた。私はひとまず黙々とそれら
弟が不思議そうにちらちらと見てくる。
食器を洗う物音に反応して母親が突っ伏したまま異常に大きな声で
突然現実味を感じて怖く
母親は「何でちゃんとしないの」「頭を低くしなさいよ」と叫んで
弟は無言で姿勢を低くし、ゲームを続行している。この為にうつ伏
最初は訳が分からなかったが、母親が叫ぶのを聞いている内に、母
「調べたんだけど、電波を反射できるようになる薬を毎日飲んでれば平気なんだって
母親は怪しんでいる。私は実例と称して適当な事を話し続ける。
話が段々思い付かなくなってきて困っていると、突然弟が「俺の友
「電波に毒されてない普通の友達がいるんだけど、そういえばそい
母親はそれで信じたようだ。私よりも弟の発言の方が信憑性があるのだろう。テーブルに伏せたままだが「じゃあ、
私が返事をする前に弟が「うん、俺も行く」と言う。「人数分もら