夢日記

自分用

083

3Dで作りかけのような、真っ白な部屋の中にいる。床と壁は所々途切れており隙間から不自然な青空が見える。
カウンターのようなものや棚のようなものがまばらに壁にくっついているが、どれも豆腐のように四角くて真っ白だ。
私は小学生くらいの年齢になっており、当時の友人と共にこの部屋の中にいる。唯一外へ出られそうな大きな階段があったのでそこを登ろうとすると、突然段の端が抜け落ちた。
私は慌てて階段を駆け降りた。友人は階段の下でにこにこしている
階段はまるで一枚の紙でできているような構造で、私は下から階段の裏側を見る事ができた。
抜け落ちた部分の真下に、この空間に似合わない鋭く細長い錆びた杭が設置されていた。

友人はいつの間にか、部屋の対面の壁際でカウンターのような四角に腰掛けており「やー今回は刺さって欲しかった」とやはりにこにこしたまま言っている。
夢の中の私は今までこの部屋の中で何度もトラップに掛けられそうになってきたらしい。
しかしその全てが友人によるものだったことを確信したのは今が初めてだ。
一応既に私の中にその疑念はあったようで、私はすぐに友人の元へ訳を聞きに行った。

友人はにこにこしている。
「ほんとに〇〇(友人)がやってたの?まだあんまりよく分かんないんだけど」と言うと友人は「〇〇はいつバレても良いと思ってたよ!ていうかいつ気付くかなぁって思ってたっていうか」と妙に無邪気な様子で言う。「割と気付かなかったねぇ」と他人事のように言うと「ね〜!バレないもんだよね」とやはり他人事のように返事をする。

「何でそんな事するの?」と口に出した瞬間、突然悲しいような何とも言えない気持ちが押し寄せてきた。
何を聞いても友人はただ笑うだけで一切答えなくなってしまった。
この友人は当時の私の感覚からすると不良、悪戯っぽいところがあり、このトラップもそのノリで仕掛けたものだろうと考えていたが、私は次第に冷静さを失っていきそう考えていた事も忘れていった
私は感情を表すのが下手な自覚がある。
今回ばかりは怒っている事をちゃんと伝えないといけないと思い、普段ならあげないような大声をあげてひたすら怒鳴った。
しかしそれごとに友人は笑う。まるで暖簾に腕押しだと感じた。声を張り過ぎて頭がくらくらしてくる。
ふと友人の顔が真っ赤である事に気付いた。無理矢理笑っているように見えた。
そういえばこの友人が悪さをした後に泣いたり謝ったりする所を見た事がなかったな、とふと冷静になった。

私は怒るのをやめて、友人に「ちなみに何か目的があってやってた感じ?」と聞いた。
友人は一瞬拍子抜けしたように見えたが、すぐにへらへらとした調子に戻って「当たり前じゃん!だってさー△△(私)がすぐどっか行こうとするんじゃん ピアノとか言って」と言う。
やはり笑っているが少しぎこちなく見えた。
初めから冷静にこう聞けば良かったのだ。やっぱり怒ったりするんじゃなかった、と心の中でひどく後悔する。
直後にこの友人が私の習い事のせいで疎遠になった不登校の子であった事を思い出し、やるせなくなって目が覚めた。