夢日記

自分用

054

茶店にいるようだ。
店内のBGMとして、私の好きなゲームの曲が流れている。
眼前には大きな窓があり、スクランブル交差点を往来する人々がよく見える。

高架が喫茶店の入ったビルを貫通しており、江ノ電に似たモノレールが窓すれすれを通っていく。
列車の通過による振動がかなり激しく、テーブルの上のコーヒーカップがガチャガチャと音を立てている。
私はカップに傷が付くのではないかと思い、慌ててそれを持ち上げた。
その瞬間、カップの音が消えるのと同時に、他の全ての環境音も完全に聞こえなくなってしまった。


私は「このカップが世界のスピーカーだったんだ!」と訳の分からないことを考えた。
たった今私がカップを持ち上げたせいで、世界中から音が無くなってしまったのだと思った。大変な事をしてしまったと血の気が引く。
交差点を歩いていた人々が立ち止まり、辺りを見渡しているのが見えた。

急いでテーブルの上にカップを戻すと、水中から上がった時のようにふわっと音が戻ってきた。
しかし、店内BGMの音階が違う。置く位置や向きが少しでもずれていると世界の音階もずれてしまうようだ。


微調整をしているとまたモノレールが近づいてきた。
この店はモノレールによってこんなに頻繁に揺れるのに、なぜ世界の音階は整ったままだったのだろうと不思議に思う。