2018/11/19
医務室で、椅子に座っている。
斜め前の椅子に先生がいて、机に肘を置きため息をついて、深刻そうに目元を覆っている。
私は観葉植物を見て、葉っぱが布だから本物じゃないななどと考えている。
「〇〇さんが、それで怖い思いをしているのが、私は嫌なのね どうにかしたいと思うの」
先生はゆっくりと慎重に言葉を選ぶ。もっと適当に喋って良いのになと思い、気を遣わせてしまっている事を申し訳なく感じた。
もし先生がこの動作の通りの心境である(つまり私の問題で真剣に悩んでしまっている)なら、私はとても迷惑をかけているのだ。
演技だったら良いなと考える。
私はとにかく意識を現実から逸らそうとして、観葉植物の葉を心の中で数えている。