夢日記

自分用

056

私と友人はぼろいアパートのような場所にいる。
雰囲気としてはワンルームアパートを改造したホテルに泊まった時と似ているが、今回の私たちはそのままここに住み着くつもりのようだ。

窓の外を見るとまるで砂漠のような環境だ。私たちのいるアパートの周りには、打ちっぱなしのコンクリートの壁の廃墟のような建物が乱立している。
この区域はフェンスで囲まれている。ここに人は来ない。


部屋の中は適度に物が多くて居心地が良いはずなのだが、なぜか常に監視されているような不気味な空気があった。
私たちは、どこかの家から見られているのでは?という仮説を立て、窓をトランクで塞いでから気分転換にと外に出た。



区域内を歩く。
日差しがとても強く、地面に落ちる影がとても濃くはっきりとしている。建物群の淀んだ色合いと、異常なまでに彩度の高い青空が印象的だった。
友人は今後お金に困るであろう事を見据えて、何か使える家電が放棄されていないか周囲を探索している。
一方私は、家計が厳しくなったらその都度バイトを頑張るか、在宅の仕事でも見つけよう、と呑気に構えていた。

私は他の人の痕跡を探している。私たちはこの区域についてまだ何も知らない。聞ける相手か、管理人のような人物がどこかにいないだろうかと思った。


かなり新しそうな足跡を見つけたので辿っていくと、水族館などの券売所のような小さなボックスがひとつだけぽつんと置いてあった。
黄ばんだガラス窓に「御用の方はこちらへ↓」と書かれたきれいなコピー用紙が貼られており、矢印の下に呼び出し用のベルが置いてある。
私はそれを押した。

しばらく待ったが誰も来ない。
まあそうだよな、とりあえず友人にこのボックスの事を伝えよう、と思い辺りを見回すが、目に入る場所に友人はいない。
どこか建物の中を探索しているのかと思い、呼びながら歩き回る。

足元の影がさっきとは真逆の方向に伸びている。
相変わらず人の気配は無いが、周りの全てのビルに洗濯物が干されていたり部屋の電気がついていたりと、突然生活感が出ている。
先程まで友人のいた辺りに何かが落ちている。
ゆっくり近づいてみると、それは猫の死骸だった。



それを視認したと思った次の瞬間、私たちはまたアパートの部屋にいた。
正確に言えば私は、アパートの部屋にいる私たちを見ている。体がない。
友人と私は窓をトランクで塞いだ。