夢日記

自分用

109

どこかの屋上にいる。

私はフェンスに両手を掛けて下を覗き込んでいる。眼下遥か遠くに、テクスチャの抜け落ちたような不自然に真っ白な床が見える。

私はそこへ飛び降りようとしているようだ。

なぜ死のうとしているのかがよく分からなかったが、あまり考えすぎると落ちるのが怖くなるだろうと思い、鉄棒で前回りをするようにして半ば投げやりに下へ落ちた。


視点が、落ちている私を捉えた三人称視点へ切り替わる。

「パプリカ」のワンシーンのように、私は突如上向きに人形の山の中へ落下した。

視点の上下が反転する。

どうやらここは友人が昔使っていた部屋の、ぬいぐるみ箱の中である。

私は友人の家にワープしたようだ。



ぬいぐるみの山から脱出すると、友人の猫が廊下の方からこちらを見ている。

友人の居所を聞くとリビングに向かったのでついていった。


リビングに友人が倒れている。ぎょっとしたが、私が何かアクションを起こす前に友人は寝返りをうった。

そういえばリビングの床で昼寝をする人だった、と思い出して安堵し、少し面白おかしく思う。


友人の猫はベランダの側のソファの背もたれに飛び乗った。

寝ている友人の横を忍び足ですり抜け、猫を撫でられないかと手を伸ばす。

すると、突然何かが破裂したような爆音と共にベランダに自分が落ちてきた。

そういえば飛び降りたんだったとそこで初めて思い出す。途端に体が半透明になった。



友人の猫を触る事ができない。

その事をひどく寂しく思う。

なぜ理由も分からないのに飛び降りてしまったんだろうと後悔していると、後ろで友人が起き上がる気配がした。

友人は半透明になっている私を見ると、半分寝ながら私の肘の辺りを適当に掴み、さも当然のように現世へ引っ張り戻した。

私がもう透けていないか確認している間に、既に友人は二度寝を始めている。